起業家の借入に対する考え方

会計

借金は悪?

一般的に、借金することに良いイメージはないでしょう。

なぜなら、借金をするということは、その時点で「お金が足りてない」ということですし、その状況から「返していかなければならない」からです。

サラリーマンが住宅ローン以外の借金をする場合は、良くない状況である場合が多いです。毎月給料をもらっている中で、「お金が足りてない」ということは、給料が足りていないか使いすぎのどちらかであり、その状況でお金を「返していかなければならない」のは明らかに無理が生じてしまうからです。

つまり、サラリーマンが借金をするということは明らかに良くない状況であるといえます。日本のサラリーマン割合は約9割といわれており、日本人の9割にとっては、借金は悪であるといっても過言ではありません。

起業家にとっての借入

では、起業家にとっての借入はどうでしょうか。

借入をするということは「お金が足りてない」ということで、その状況から「返していかなければならない」点ではサラリーマンと変わりありません。

しかし、サラリーマンの借入はお金を生み出しませんが、起業家の借入はお金を生み出す点で違いがあります。

サラリーマンの借入の目的は、お金を補充するに過ぎませんが、起業家の借入はお金それにプラスして収入を得る目的で行われます。

例えば、飲食店を起業する場合に、店舗の内装に数百万円かかるため、借入するとします。この借入により、店舗が綺麗になり、顧客を集める一つの大きな要因になり得ます。

このように、収入というプラスを生み出すための借入という点で、サラリーマンの借入とは大きく異なります。

また、起業家にとって、もう一つの大きく意識すべき点があります。

例えば、起業する際に、300万円の元手があるAさんとBさんが起業したとします。

ここで、Aさんは借入を嫌い、300万円でやりくりする事を考え、Bさんは特に設備投資もありませんが500万円銀行から借りました。

この場合、Bさんの方が柔軟な対応が可能になります。例えば、人を採用するにしても、Aさんはお金がないので高い給料が払えず、採用に限りがありますが、Bさんは資金に余裕があるのでAさんより制約を受けません。設備が必要になった場合でも同じです。

つまり、Bさんの方が、本当に必要な部分に投資するための機会を得やすくなるのです。

まぁ、それを見極めるのは難しいのですが、資金不足でその機会を逃す事は非常にもったいないですし、経営する上では致命的です。

まとめ

矛盾するようですが、借入は無い方がよいです。

でも、最初から資金がある人を除き、経営する上では、資金がある方が間違いなく有利です。

起業する事を考えているのであれば、サラリーマンの借入に対する考え方から少しずつ変えた方が、経営する上では役に立つと思います。

借入してお金増えた、使おう!ではダメですし、利息も含めて返していくことが前提ですが、それ以上に収入を生み出すのであれば、良い借入であると言えるでしょう。

まぁ、借りりゃあ良いってもんじゃないですが、今は利息も低いし、銀行は貸したいばっかですからね。

コメント