paypay驚愕キャンペーンの10日間での終了からみる先行投資の必要性

ひとりごと

100億円あげちゃうキャンペーン

PayPayという決済アプリを使って決済すると、利用金額の20%相当のPayPayボーナスを付与するというキャンペーンです。PayPayの負担する付与金額が100億円に達した場合、当キャンペーンは途中終了するといった制限や、付与金額は月額5万円までといった制限はありましたが、アプリの登録や決済に手数料もかからないため、新たなキャッシュレス決済としてこのキャンペーンを機に登録した人は多くいることが想像されます。(特典は他にもありました)

しかも、ソフトバンクとヤフーという超ビッグ企業が共同で設立した会社が運営していることもあり、非常に注目されました。

反響が大きすぎて、わずか10日間でこのキャンペーンは付与金額が100億円に達し、終了してしまいました。

このキャンペーンの経済効果

このキャンペーンで、100億円÷20%=500億円の消費が、わずか10日間で行われたこととなります。私も、テレビとPC買いましたし。

加盟店舗(特に家電量販店)では、爆売れで大忙しだったそうで、普段あまり値引のないApple製品やMicrosoft製品は在庫がなくなるほどだったそうです。

1つのキャンペーンで消費者意欲を掻き立て、これだけの経済効果を生み出すのは流石だと思います。しかも、ポイントが付与されるのは来月以降なので、現時点では1円も使わずに、キャンペーン打っただけでこれだけの経済効果を生み出したとも言えます。(もちろんサービスの開発費や広告費は莫大なお金がかかっているでしょう)

得したのは誰なのか

では、このキャンペーンで得したのは誰なのでしょうか。

加盟店舗です。現時点では、間違ないです。500憶円売り上げたのですから。

では、paypayの首謀者であるソフトバンクとヤフーは?ってなりませんか。

詳しい契約内容は知らないですが、現時点では儲けはないのではと想像されます。

じゃ、なんでこんなことやったのか?

そこが今回、私が最もソフトバンクとヤフーすごいなと思った部分です。付与されるポイントの100憶円はこの2社が負担することとなりますが、これは将来のための先行投資なんです。

思い切ったことをするということ

この2社が負担する金額、100憶ですよ!いくら大企業でも、この短期間の投資としてはすごい金額です。今回のこの投資で、3つの大きな効果を得たと考えられます。

1つ目は、今回のキャンペーンでCMやネットで通常の広告を出すよりも大きな宣伝となりました。メディアも食いつきましたし、SNSでも話題になりまくっていましたから。周りが勝手にたくさん広告塔となってくれることに成功したといえるでしょう。

2つ目は、このキャンペーンで2社は消費者のビッグデータを得ました。これから、2社が施策を打っていく上で大きな情報源となることでしょう。

3つ目は、このキャンペーンで顧客の囲い込みに成功しました。これが一番大きいのではないのでしょうか。paypayポイントは、今は加盟店舗でしか使えませんが、yahooショッピングでも使えるようになるようです。少なくとも今回ポイントを獲得した人は、そのポイントで加盟店舗やyahooで買い物をするはずです。そのタイミングでまた新たに顧客を囲い込むようなキャンペーンを打てば、さらに顧客の囲い込みができるでしょう。

今回、短期的には2社は利益を得ていません。むしろ現時点では大きな損です。でも、思い切った先行投資をすることは、今の時代、時には必要なのではないかと思います。

CM打つとかアプリの開発とかそんなレベルの先行投資ではありません。だって結果論ですけど10日で100憶円ですから。

このレベルの先行投資はもちろんできないけど、その必要性をあらためて感じることができました。

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